第59回日本周産期・新生児医学会学術集会
会長 池田 智明
(三重大学医学部附属病院 病院長・
産科婦人科学教授)
このたび、第59回日本周産期・新生児医学会学術集会を2023年(令和5年)7月9日(日)~11日(火)の3日間、名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)で開催する運びとなりました。本学術集会は、三重大学産婦人科教室が担当させていただきます。私たちの教室は、終戦直前の1945年4月の開講依頼80年近い伝統を持ち、三重県をはじめとして全国に300名以上の産婦人科医を教育、輩出しています。
本学術集会のテーマは「周産期医療の進歩と調和」としました。人工呼吸器の改良、栄養法など全身管理の進歩によっていまや在胎22週で出生した新生児の生存退院率は60%以上となっています。またゲノムによる出生前診断、超音波技術の発達、AIによる画像診断などにより予後をより良く予想したり、内科合併症に対する治療法や胎児治療法の開発によって、これまでより妊婦や児の予後が良くなってきました。このように、周産期医療の進歩はめざましいものがあります。
しかし、本当にお母さんや赤ちゃん、それを取り巻く、家族、地域社会が幸せになっているのでしょうか?虐待や母体のメンタルヘルスの問題は、コロナ禍でさらに深刻です。小児科や産婦人科内の他の分野や、それ以外の診療科との本当の協同診療、すなわち調和がますます重要になっています。これまでの進歩を確かめ合い、医療を受ける患者さんや、その周囲の本当の幸せのための調和を探っていく学会としたいと思っております。
2023年7月9日から11日まで、全国からの多くの皆様方のご参加を名古屋国際会議場でお待ちしております。
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